抗がん剤治療のリスク

抗がん剤治療の判定

 

 

抗がん剤治療の判定

 

病気の種類や状況にもよりますが、抗がん剤というのは必ずしも効果が出る薬ではありません。
さらに個人差というのもあるので、同じ種類のガンであっても、同じ効果を発揮してくれる保証はありません。
副作用という怖いリスクがあり、お金もかなりかかる抗がん剤ですが、今の所はそれに見合う効果を確約しているわけではありません。
では、その中でどうやって抗がん剤の効果を見極めていくのでしょう。

 

実際に現在使用している抗がん剤に効果があるかどうかという判定は、1~2ヶ月の間で行われます。
通常はひと月投与し、ガン細胞を検査して、減っているか、あるいは変わっていないのか、増えているのか、という状況の変化を見る事になります。
ガンの治療判定にはガイドラインがあり、そのガイドラインに沿って判定するのが一般的です。
もちろん、判定するのは医師ですが、医師の説明を理解する為にも、ガイドラインについて知っておいて損はありません。

 

基本的に、抗がん剤の効果の判定は標準的治療か非標準的治療かで分かれます。
標準的治療の場合、判定基準は主に4通りあります。
ガンの腫瘍が消失し、その状態が4週間以上継続された場合は、「CR(完全奏功)」と判断されます。
これはすなわち抜群の効果があり、ガンの腫瘍を取り除けた事を意味します。
次に、腫瘍の最長径の和が30%以上縮小した場合には、「PR(部分奏功)」という判定が下されます。
これは一定の効果があり、治療として継続すべきという判断になります。

 

上記の2つを満たさない場合は、「SD(安定)」とみなされ、治療の続行に関しては医師との相談が必要となります。
そして、抗がん剤を使用しているにも関わらず、腫瘍最長径の和が20%以上増加している場合は、「PD(進行)」とみなされます。
副作用のリスクを冒してまで使用しているのに悪化しているケースです。